ミザリーのあらすじ
ポール・シェルダンはミザリーシリーズで有名になった人気作家だった。
ファンもとても多く、ミザリーシリーズは超有名な作品だったが、ポールは不満を抱えていた。
ミザリーシリーズを書き続けるのではなく、全く違う新作を書きたいと思っていたからだ。
そこで、執筆中のミザリーの最終話でミザリーを殺すことによってシリーズに終止符を打とうとする。
執筆を終えたポールは原稿を持ってニューヨークへ帰るつもりだったが、途中で大雪になり、カーブのところでスリップ事故を起こし、ポールが乗った車は崖から落ちてしまった。
目を覚ましたポールは、部屋の一室で女性によって介抱されていることに気づいた。
その女性はアニー・ウィルクスと名乗り、看護師であると告げた。
ポールは複雑骨折をしていたが、大雪の影響で電話線が切れており連絡することができず、道が通れるようになれば病院へ運んでくれると言い、ポールが人気作家であることも知っていた。
その頃、ポールの編集者であるマーシャ・シンデルは、ポールと連絡が取れないことを不審に思い、コロラド州の警察に通報していた。
監督:ロブ・ライナー
制作年:1990年
制作国:アメリカ
ミザリーの評価(感想・レビュー・口コミ)
エキセントリックな小説家のファンといえば聞こえはいいけど、いわゆるストーカー的な執拗さが恐ろしい。
でも、小説の内容に不満があって書き直させるという点は、インターネット上で漫画やテレビドラマのレビューを書く視聴者とも何ら変わらないと思う。
もう少し、こうして欲しかったとか、ここはこうある方がいいとかいうことはレビューにもある。
小説家のストーカーと言うよりは作品への思い込みの強さが幸いしているという印象なので、いわゆるファンなら誰でもあることだろうと予想される。
とはいえ、主人公アニーの演技力は女の執念を超えて恐ろしさを感じた。小説のファンというだけで、そこまでするのかという言動に人間として関心もするが、異常性のある人間というのは結構近くにいるものだということ。近くに思い込みの激しい人がいたら怖いなと思う。出かけようとしたら、急に具合が悪くなるお年寄りとか、母親と一緒にいる時間を作ろうとして時間をかけて食べる子供とか。案外近くに粘着気質な人がいると思わせる作品です。
(36歳・男性)
最初は小説の一ファンで、あることをきっかけにその作家の命を助け、献身的に看病してくれる優しい女性が、徐々に狂気に満ち溢れ、どんどん言動が過激にエスカレートしていく過程が好きです。途中、目を覆いたくなるようなバイオレンスなシーンも少々あるので苦手な人もいるかもしれません。ですが、たとえそのシーンの時に目を覆ったとしてもきっと観るのを止めることはできないと思える程面白い作品です。
「好き」も度を超すとこんなこともやってしまうのかと、初めて観た時は単純にそう思いました。ですが何度か観るうちに、誰でももしかしたら持ち合わせている隠れた狂気があって、彼女は憧れの作家が自分なしでは生きられない!という状況によって隠しきれない狂気に取り憑かれてしまったのかなと考えるようになり、なんとなく共感してしまいそうになりながら観る感覚がまた面白いと思います。
理性を見失うほど言動が激しくなったかと思えば、小さなペンギンの置物の向きが変わったことにすぐに気が付いたり、意外と理性的な面や女性らしい面があったり、最後まで彼女から目が離せません。
(35歳・女性)
ミザリーはある意味怖い映画だと思います。
話としては有名な小説家が事故にあってそれを助ける女性がいるのですが、彼女が大のこの作家のファンなのです。体が十分に動かなく開放していい人そうなのですが小説の話に納得がいかないのか書き直して納得の行く結末を求めてきます。
エスカレートする行動に恐怖を覚えていく様子があり特に印象に残ったのは脚をハンマーで折る所がとても怖かったですね。
この逃げ場がない状態からどのようにして逃げ出すことができるのか展開が気になって様子を窺いに来る女性がいつも怖い思いで見てしまい地下ずつ足音に恐怖をおののいてしまいます。
映画ですが自分がまるで主人公になった気分でありこの場から逃げ出してしまいたい思いになってしまうでしょう、逃げ出したいけれど動かない体ですので諦めること無く希望を持ち果たして無事に逃げることができるのか映画を見て結末を確かめてください。
熱心のファンはとても恐怖ですね。
(28歳・男性)
リアル感があり、ホラーよりもホラーな所が、心に刺さります。
居るよね、こういう人…、という声が聞こえてきそうですが、実際近くに居たら、怖いけど怖いじゃ済まなくて、やっぱり事件でしょうね、完全にストーカーですから…。
しかも、この作品のいかにも皮肉で面白い設定は、人々を驚かせるような小説を書く小説家を、その小説家も驚かせる手法で追い詰めるミザリーさん、まさに事実は小説より奇なりを地で行くストーリー展開にあると思います。
しかも、あり得ないような大きな仕掛けがある訳でもなく、ただただ、じわじわじわじわ押し寄せて来る恐怖感が、たまらないです。
誰にも気付かれず、頼れる人も居ない、そこに居るのは自分とサイコなストーカーのみ、本当に心が折れます。
この作品とは全く関係ないですが、野球賭博問題で某選手が言った「いい人かと思ったら、本当は凄く怖い人でした」という台詞は、ミザリーさんの事かしら?と思ってしまう程、最初はいい人だから、怖さも増すのだと思います。
幽霊やお化けは出ませんが、サイコ程怖いものはない、という事なのでしょうね。
心理学を探究したい人にもお勧めです。
(49歳・女性)
ミザリーは、もともとスティーヴン・キングの小説が大好きで、それを映画化した作品ということで、すごく楽しみにして映画館でみましたね。監督もロブ・ライナーで、好きな映画をたくさん監督されていますし、主演のキャシー・ベイツさんの演技が素晴らしいなと思っていたのですが、やっぱりアカデミー主演女優賞をとられてましたね。きっと賞をとるんじゃないかとみているときから思ってたんです。雪山で事故にあってしまったベストセラー作家のファンだといって、看病をしているかと思いきや監禁をしてしまう中年女性アニー・ウィルクスの恐ろしい感じ、狂った感じがすごくよく表現されていました。ホラーは本当はあまり得意じゃないのですが、この演技にはみていてゾクゾクさせられましたね。見るのが怖い、でも見たいというような複雑な気分になりながら目を離せなくなるような不思議な気分にさせられる映画でした。ホラーや怖いものがお好きな方にぜひおすすめしたいです。
(42歳・男性)