世界最高のリーグといわれるスペインのリーガ・エスパニョーラは8月18日に開幕します。
リーグの特徴は攻撃的でスペクタクルな試合が多く、目の肥えたサポーターから結果だけでなく試合内容まで求められるため、楽しい試合が多いです。また選手個人をフォーカスしても技術が高くプレッシャーを受ける場面でも一つひとつのプレーの正確さには目をみはるものがあります。攻撃の選手だけでなくディフェンダーでさえ足元のテクニックに優れている選手が多いのも特徴です!
そんなリーグを引っ張るのは世界有数のビッグクラブで、誰もがその名を聞いたことがあるレアル・マドリードとバルセロナでしょう。優勝争いは大体この2チームに限られるほど実力が突出しており、2チーム同士の試合はスペイン語で”クラシコ”と呼ばれ、伝統の一戦として世界中が注目する試合となります。
またレアル・マドリードとバルセロナに続くアトレティコ・マドリードやセビージャ、その他のチームも非常にレベルが高い試合を見せ、ヨーロッパのカップ戦では上位にくるなど高い競争力を維持したリーグです。
そんなレベルの高いスペイン、リーガ・エスパニョーラ2017~2018シーズン注目のチームTOP5をご紹介します。
目次
スペイン、リーガ・エスパニョーラ注目チームTOP5
レアル・マドリード
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まずは2016~2017シーズンのリーガ・エスパニョーラでバルセロナとの激しい争いを制し優勝したレアル・マドリード。
5年ぶりのリーグチャンピオンになっただけでなくチャンピオンズリーグでは史上初の連覇を果たしました!それぞれのポジションに超一流の選手を配置し攻撃力、守備力ともに高く、現時点で世界最強クラブのひとつであることは間違いありません。
中でも特筆すべきなのは攻撃力です。C・ロナウド、K・ベンゼマ、G・ベイルと前線の選手3人の頭文字からなるBBCといわれる3トップはロナウドを中心に得点を量産します。昨季はベイルが怪我のため試合を欠場することが多かったですが、スペイン代表のイスコやL・バスケス、U-21スペイン代表のアセンシオなど主力級のバックアッパーがおりその穴を埋めました。
フォーメーションは4-3-3や4-4-2で戦術は相手によって変えるなど柔軟で、カウンターアタックだけでなくポゼッションもできるため隙がありません。さらに選手のローテーションを採用してもそこまで不満が噴出しないのは、歴史的名選手であったZ・ジダン監督の求心力といえ、マネジメントがうまくいっている証拠でしょう!
この夏の移籍市場ではA・モラタ、H・ロドリゲスを放出。しかしベティスから将来のスペイン代表を担うといわれるミッドフィルダーのD・セバージョスを獲得、レンタル先からH・バジェホやM・ジョレンテなどの若手も復帰させ、あとは層の薄い右サイドバックとフォワードのポジションの補強を行えば完璧な陣容になりそうです。
レアル・マドリードは今シーズンも優勝候補筆頭で、圧倒的な力を見せてくれるチームだと思います。ぜひ試合を観戦してみてください!
FCバルセロナ
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昨季は国内のカップ戦(国王杯)を優勝、リーグ戦は3連覇を逃し2位で終わったFCバルセロナ。
レアル・マドリードと同じく基本的にリーグ優勝、チャンピオンズリーグ優勝、国王杯優勝と3冠が使命であるため、昨シーズンは満足いく結果ではなかったので選手たちの来季にかける想いは強いでしょう。
これまでバルセロナといえばボールを保持し圧倒的なボールポゼッションで試合の主導権を握り、R・メッシやL・スアレス、ネイマールのMSNといわれるトリオが得点を決めて勝つ試合がほとんどでした。ですが昨シーズンは守備面でボールをうまく奪うことができず、全体のラインが下がってしまったため、ボールポゼッションよりも縦に早い速攻のような攻撃に切り替えます。
そのためチームの機能性が失われ個人で得点を決められるメッシにますます依存するようになってしまいました。そんなチーム状況を変えるため今シーズンはL・エンリケからE・バルベルデに監督が変わり戦術に変更がありそうです。
この夏の移籍市場ではACミランからウィングのG・デウロフェウ、ベンフィカから右サイドバックのN・セメドを獲得しており、あまり派手さはありませんが確実に補強を進めています。
そして先日、移籍金およそ290億円でネイマールがパリ・サンジェルマンに移籍しました。その後釜としてドルトムントのO・デンベレやリバプールのF・コウチーニョなどを獲得するのではという噂があります。ただネイマールはすでに完成されたレベルの高い選手であり、バルセロナの戦術にも適応していたため巨額の移籍金を得られたとはいえ非常に痛い放出なのは疑いようもないでしょう。
これからのバルセロナを背負って立つといわれていたネイマールの穴埋めをどうするのか、また監督がバルベルデに変わり本来の圧倒的な強さを取り戻せるのか今シーズンのバルセロナの行方が楽しみです!
アトレティコ・マドリード
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昨シーズンはレアル・マドリード、バルセロナに次いで3位でフィニッシュしたアトレティコ・マドリード。
D・シメオネが監督に就任してから2013~2014シーズンでのリーグ優勝やチャンピオンズリーグ決勝進出を2回も果たすなど、2強を脅かす存在になりリーガ・エスパニョーラを盛り上げているチームです!
フォーメーションは4-4-2で堅い守備からの速いカウンターが特徴で、全員がハードワークをし、中盤から最終ラインでは強固なブロックを作りボールを奪い前線につなぎA・グリーズマンやK・ガメイロ、F・トーレスが得点を決めるという試合が数多くみられます。またわざと相手にボールを持たせることでプレッシングしボールを奪いショートカウンターを繰り出すという戦術も見所といえるでしょう。
一つ心配なことは未成年の移籍に関しての規則違反で、この夏の補強がFIFAから禁止されているということです。そのためレアル・マドリードが獲得したD・セバージョスやリヨンからアーセナルに移籍したA・ラカゼットなど、狙っていた選手が獲得できませんでした。しかし、セビージャからビトーロを獲得(12月まで別チームにレンタルすれば問題ない)チームに合流するのは来年1月以降ですが、補強禁止中に代表クラスのフォワードを獲得できたのは非常に大きいです!
またグリーズマンやコケ、サウール・ニゲスなどビッグクラブから引く手数多の主力を残留させられたのも大きく、戦力ダウンせず今シーズンを迎えられたのは、かなりの好影響を与えると思います。レアル・マドリードやバルセロナとの好勝負をまた見せてほしいです!
ビジャレアル
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2013~2014シーズンにプリメーラ(1部)に復帰してから4シーズン連続でヨーロッパリーグの出場権を獲得したビジャレアル。
昨季はシーズン前にマルセリーノ監督がチームを電撃退団しましたが、その後に就任したF・エスクリバ監督はチームのフォーメーションやスタイルをいじらずに戦い方を継続します。そのため選手が混乱することなく最終的にはクラブ歴代2位の勝ち点67を獲得し、強豪ひしめくリーガ・エスパニョーラで中堅のチームとしては成功の部類に入る成績を収めました!
フォーメーションや戦術はアトレティコ・マドリードと似ており、しっかりとした守備からのショートカウンターというスタイルとなっています。ただこれは前任者の考えであり、本来のエスクリバ監督が志向するサッカーが今シーズンは見られることを期待したいです。
移籍市場については、機能しているとは言いづらい前線にトルコ人のE・ウナルを、また中盤や最終ラインにはフォルナルスやR・セメドを獲得し、順調に補強が進んでいます。
この夏の補強でかなり隙がなくなったように感じるビジャレアル!今年もリーガで上位、ヨーロッパリーグでも勝ち進められるのか気になるチームです。
アスレティック・ビルバオ
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スペインのバスク州、ビルバオに本拠地を置くアスレティック・ビルバオ。
このチームはバスク州の出身者、もしくはバスク州の下部組織でプレーしていた選手だけでチームを構成するというクラブの方針があります。現代においてこのようなチーム方針で結果を残し続ける事は難しいと思いますが、4シーズン連続で7位以上、またレアル・マドリード、バルセロナとともに創設以来2部リーグに落ちたことがなく残留争いに巻き込まれてもギリギリで回避してきました。
そんな歴史あるビルバオは今シーズン監督が変わります!4シーズン率いていたE・バルベルデがその手腕を買われてバルセロナの監督になり、後任にはビルバオの下部チームの監督をしていたホセ・アンヘル・シガンダが就任しました。
移籍市場においてはこのチーム特有の事情もありキケ・ソラやU・ロペスがレンタル先から復帰した程度です。しかしI・ウィリアムズやY・アルバレス、ケパなど若手が主力級で在籍しています。その選手たちがもっと活躍することで世代交代はより進み、チームの強化につながるはずです。
また前線には頼れるベテランフォワードのA・アドゥリスやR・ガルシア、I・ムニアインなど強力なアタッカーもおり、今季はどのようにチームが熟成されていくのか楽しみなチームのひとつといえるでしょう!
最後に
以上注目のチームをご紹介しましたが、この他にも見ていただきたいチームはたくさんあります。それほどリーガ・エスパニョーラはチームとしても個人としても非常に高いレベルを有しているリーグなのです。それはカンテラといわれる下部組織での育成がうまくいっており、そこで培われた技術や戦術への理解が選手に共有されている証拠かもしれません。
また各クラブには地域の熱狂的なサポーターがおり、同じ地域によるチーム同士のダービーは非常に白熱したものとなります。バスク地方のアスレティック・ビルバオ対レアル・ソシエダなどが有名ですが、その地域のサポーター目線で1つのチームを1シーズン追いかけてみても楽しめると思います。とにかく、レベルが高くエンターテイメント性あふれるリーグですので、ぜひ観戦してみてくださいね!!